過払い請求とは

高金利の貸金業者等との取引を長期間継続している場合や、過去に取引をしていて完済している場合には、利息制限法による再計算をしてみましょう。計算の結果、元本が残らず、払い過ぎが発生していた場合には、この過払い金の返還交渉をします。これが、過払い金返還請求です。

完済している場合には、時効により請求ができない場合もあります。最高裁の判例によると、継続的に取引があった場合の過払い金返還請求権の消滅時効は、取引が終了した時点から進行します。基本契約によるサラ金との取引では、過払い金が発生したら次回の貸付金に充当計算をするという、「過払い金充当合意」があるものとされるため、この合意が権利行使の障害となるため、取引継続中は時効が進行しないという理屈です。

そして、債権の消滅時効は10年で完成します(最高裁平成21年1月22日判決)ので、取引終了から10年経過してしまうと、もう過払い金返還請求権は時効となり、請求ができないということになります。

時効をストップするためには、内容証明郵便で過払い金の請求をする方法があります。内容証明郵便による請求は、「催告」と言われ、民法で時効中断事由と規定されていますが、内容証明郵便による請求後6ヶ月以内に、訴訟等の手続きをとらなければ、時効中断の効力が無くなってしまいます(民法153条)。

過払い請求のデメリット

以前は、残債務がある状態で過払い金返還請求をすると、信用情報機関に「契約見直し」という情報が登録されることがありました。そして、この情報は、新規融資の審査においては、債務整理と同様に扱われることがあり、問題視されていました。しかし、信用情報機関であるJICCは、平成22年4月19日に、この情報の登録を廃止しました。これにより、過払い請求には、デメリットはほとんどないということになりました。

ただし、注意しなければいけないのは、たとえばアコムに過払い請求をするときに、三菱東京∪FJ銀行のカードローン「バンクイック」も利用していて、その保証会社がアコムであるような場合、アコムから三菱東京∪FJ銀行に代位弁済が行われ、アコムが完済状態として扱われないということがありえます。

過払い請求をしようとする会社が、自動車ローンの保証会社になっているような場合もあり、このようなケースも危険です。

完済して信用情報に影響のない状態で過払い請求をしようと思われるのであれば、保証会社も含めて、一切取引がないことを確認してから行うよう、注意が必要です。

倒産した消費者金融は過払い金大幅カットとなります

民事再生や会社更生の適用を受けた会社、事実上倒産した会社については、過払い金が発生していても、返還が受けられないことがあります。

2008年3月に民事再生法の適用を受けたアエル(旧日立信販)という会社の場合、返還を受けられたのは、過払い金の5%でした。その後、平成24年に弁済率を1.812%上積みすることとなりましたが、合計しても6.812%にすぎません。100万円の過払い金があっても、68,120円の返還しか受けられないということになります。アエルの場合は、民事再生の手続き中に過払い金債権の届出をしていなかった場合でも、これから請求することも可能です(ライフという会社の場合には、これから請求することはできません)。

武富士の場合には、2010年9月に会社更生法の適用を受け、事実上の倒産となったのですが、弁済率はアエルよりも低く、3.3%にすぎませんでした。第2回の弁済が予定されてはいますが、まだ時間がかかりそうですし、それほどの高額の返還は期待できないでしょう。

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