自己破産・免責とは

自己破産とは、借金が増えて返済ができなくなった場合に、裁判所に申し立てをして、借金の返済義務を免除してもらう債務整理手続きです。返済義務を免除することを「免責」と言います。

免責を受けるためには、所有する財産を手放す必要があります。財産を換価して、債権者に配当をするという手続きの後に免責を受けることができます。しかし、換価するような財産がとくにない債務者の自己破産の手続きについては、破産手続き開始と同時に廃止されます(同時廃止)。ある程度価値のある財産以外は財産とはみなされませんので、ほとんどの場合は、財産がない場合にあてはまります。この場合の手続きを、「同時廃止」手続きといいます(一旦財産換価手続きを開始してから手続きが廃止されることは「異時廃止」といいます)。

これに対して、財産がある場合には、「管財」という手続きになります。同時廃止と管財どちらの手続きになるかは、裁判所が判断します。管財事件になると、予納金も高額となり、手続きに要する期間も非常に長期となります。同時廃止事件なら、手続きは約4ヶ月程度で終了します。

免責にならない債権(非免責債権・破産法第253条1項)

自己破産をすれば、貸金債権や立替金債権等はすべて免責となり、支払い義務がなくなります。しかし、税金などは免責となりません。所得税や住民税の滞納があれば、それについては破産後も支払っていかなければいけません。破産法第253条1項では、以下のとおりの、免責できない債権の種類を挙げています。

1号、租税等の請求権(所得税や住民税など)
2号、破産者が悪意(積極的な加害の意思)で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権
3号、破産者が故意又は重大な過失により加えた人の生命又は身体を害する不法行為に基づく損害賠償請求権
4号、婚姻費用分担義務、養育費支払い義務、扶養義務等に基づく請求権
5号、雇用関係に基づいて生じた使用人の請求権及び使用人の預り金の返還請求権
6号、破産者が知りながら債権者名簿に記載しなかった請求権
以上の債権については、免責となりません。

自己破産のメリット・デメリット

自己破産のデメリットは、大きなものは3つあります。

一つ目は、信用情報機関への自己情報の登録です。一般的にブラックリストなどといわれるものです。信用情報機関により異なりますが、7年程度は登録されていますので、その間は新たな借り入れはできない可能性が高くなります。

二つ目は、自己破産手続きの中で、官報に公告がされるということです。破産手続き開始決定の時と免責決定の時に官報に公告がされます。官報というのは、国の機関紙です。官報公告には、破産者の住所氏名が記載されるため、ヤミ金などからの郵便物が増えることがあります。

三つ目は、職業の制限です。破産者は、たとえば警備業など一部就くことができない職種があります。

メリットは、免責が許されないものを除いてすべての債務の支払いが免除されますので、多重債務の状態を根本的に解決できるという点です。

法テラスの利用について

自己破産を検討する場合に、手続き費用をどのように捻出するかということが問題になります。弁護士や司法書士に支払う報酬について、借り入れで賄うと、免責不許可となる可能性がありますので、手元にあるお金から支払う必要があります。分割払いが可能であれば、毎月少しずつ支払うことになりますが、月々の支払い可能額が数千円では、なかなか依頼を受任してもらえない可能性があります。

そのようなときには、法テラスを利用するという方法があります。法テラスは、公的な機関であり、正式名称を日本司法支援センターといいます。ここに申し込みをすれば、弁護士等の費用をいったん立て替えてもらえます。そして、毎月少額(3000円~5000円程度)の分割での償還をするということになります。

特に、生活保護を受けておられる方についてはは、法テラスを利用した後の償還について、免除を受けることが可能となり、全く費用の負担なく自己破産をすることが可能ですので、非常にメリットが大きいと言えます。

法テラスの法律扶助制度を利用した自己破産

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